この夏、風車の丘保育室はじまって以来の嬉しい出来事が起こりました。
夏の初め頃に、砂場で子どもたちと「今年になってはじめてのすいかだね」と言いながらおいしく食べたすいかの種が土に落ち、
おてんとうさまの日を浴び、雨にもうたれていつの間にか芽を出しているではありませんか!
次に見た時にはつるになっていて、グングン大きくなり、フェンス沿いにもツルを伸ばしていくつかの実がつきました。
フェンスの内側のすいかの実は子どもたちからも見えやすく、「すいかあったよ!!」と得意になって探す姿が見られました。
長雨が続いた翌日、久しぶりに砂場に設置したプールで涼んでいると、「すいかの赤ちゃんいないよ」と言うので見に行くと、
つるからポロンと離れてしまい、茶色く変色したすいかがそこにはありました。
「やっぱり、おやつで食べたすいかの種からすいかが実るなんて都合のいい話はないんだね」と話していたら、
な!なんと!!砂場から見えにくかったフェンスの向こう側にハンドボールほどの大きさのすいかを発見!!
最初は見間違えだと思って目線を逸らしたものの、でも今見たのは確かにすいかだっだし、、、ともう一度よく覗くと、
やっぱり本物のすいかがぶら下がっているではありませんか!!
「す、す、すいかがなってる!」と近くにいた子どもたちに言うと「どこ?」「えっ?あんなに大きいすいかがあったの?」と
不思議がるやら驚くやら。
ひとしきり感心したり眺めて楽しんでいると今度はカラスやハクビシンに食べられてしまうのではないかと心配になってきました。
そこでみんなで考えたのは、すいかにカゴをかぶせて守ろうということでした。
厳重にカゴに守られすくすくと大きくなっていったすいかもついに収穫の時がやってきました。
まわりのつるが少し枯れ始め、収穫の合図を知らせてくれたのです。さあ、収穫をしよう!
子どもたちが見守る中、慎重にハサミでつるからすいかを切り離します。
「やったー」「大きいすいかだ!!」「触らせて」「はやく食べようよ」など色々な声が飛び交う中、無事にすいかを収穫することができました。
収穫したすいかを撫でる子、叩いて音を聞く子、転がしてみる子、様々に触った後は、さあ実食です。
「気づかない所でたくましく育ったこのすいかは”ド根性すいか”って言うんだよ。
じゃあ、そんなド根性すいかをさっそく切ってみよう!」スタッフが採れたてのすいかをカットしていきます。
包丁がすいかに入っていくとすいかの匂いが広がります。
ぱかっと割れたその瞬間、「わー!!赤いすいかだー」と歓声が自然と起きました。
食べやすいように小さくカットし、今日のおやつとしてみんなでいただくことにしました。
「いただきます!」と、ごあいさつをしたらさっそくパクっとお口へ入れて味わいます。
「すいかの味がするね」「甘いよ」「種が白いね」「おかわりちょうだい!」みんなが笑顔でド根性すいかを食べることができました。
今まで食べてきたどのすいかよりもおいしく感じたのは私だけではなかったはずです。
子どもたちがお口からぷっと飛ばした小さなすいかの種がここまで大きく生長し、実を結ぶだなんて誰が想像したでしょう。
畑で育てる野菜ももちろんいいですが、ド根性すいかは強くてたくましい本当にすてきな夏の出来事でした。
森下