保育室で子どもたちが遊んでいる部屋には
大きな窓があります。
天気のいい日には青空が、風の強い日には木々の揺れる姿が、
雨の日には草や花が濡れる姿が眺められます。
保育室の子どもたちが一日の大半を過ごすその窓から
春には新学期を喜ぶかのように赤・白・黄色のチューリップの
花々が「進級おめでとう」といってくれるかのように
風に揺れて咲いていました。
次にくる夏に向けて「おおきな花を見たいね。
絵本みたいなね~」と子どもたちと相談して
ひまわりの種をまくことにしました。
保育室で子どもたちと読んでいる絵本「ひまわり」の
ようなでっかい向日葵が咲くといいねと言いながら
生長を楽しみにお水をあげました。
「どんどこ どんどこ」子どもたちが自然に口にする言葉。
「どんどこ どんどこ」声をかけた分大きく生長するから
本当に不思議です。
窓から見える景色に黄色い花がみえるようになると
登園してきた子どもはすぐに気づいてひまわりを指さします。
そして、保育室の絵本コーナーから「ひまわり」の本を
探してきて「いっしょね~」と教えてくれる姿にほっこりします。
ひまわりに気づかなかった子も、お友だちが話す姿をみて
絵本と窓の外に咲いているお花って同じなんだなと
興味を持つことも集団生活ならではの体験ですね。
いろんな意味でこの窓は子どもたちに語り掛けているのかも
しれないですし、そんな体験をもっともっと感じ取れる保育者でありたいと
このひまわりを見ながら改めて思いました。
そんなひまわりの花は近々満開になりそうです。
絵本「ひまわり」 和歌山静子 作(福音館書店)
森下