夏野菜が終わり、保育室の畑は、オクラ(今年は大豊作でまだ採れそうな勢いです)、綿の木(次々とふわふわの綿が収穫されています)が今も元気に育っています。
空いている畝があるので、秋や冬に収穫できる野菜をみんなで植えることにしました。
今回植えたのは、ハクサイ、キャベツ、ミニダイコン、アカカブ、ブロッコリーです。
朝の会で、今日植える野菜の苗や種について紹介しました。
「さて、これは何のお野菜でしょうか?」
保育士からの問いかけに、「うーん。なんだろう?」と考える子どもたち。
なかなか答えが出ないので、ちらっと写真を見せてヒントを出すと、「あ、キャベツ!」「ハクサイ?」「ダイコン!」
アカカブは写真を見ても難しかったようですが、4歳児が「アカカブでしょ?」と答えてくれました。
順番に葉っぱに触れ「なんかバリバリしてる~」、匂いを嗅いで「においはしない」、種を見て「ゴマみたい」など口々に感想を言い、興味を示していました。
そして、いよいよみんなで畑にレッツゴー!
1歳児は、ハクサイやキャベツの苗を保育士と一緒に植えました。
「穴に入れたら優しくお布団をかけてあげようね」と伝えると、一生懸命スコップで土をかけていました。
2歳児から4歳児には種を蒔いてもらいました。
とっても小さい種なので、「あれどこかに落ちちゃったよ~」という子どももいましたが、みんな頑張って蒔いてくれました。
小さな種の上に優しく土をかけた後は、お水やりです。
「大きくな~れ、おいしくな~れ」
そして3日後・・・
水やりをするために畑に行くと「あ、なんか出てる!」
しゃがんでよくよく見ないと分からないくらいの小さな芽!
「かわいいね~。ちっちゃ!」と大喜びの子どもたち。
芽に種の殻がついているのを見て「帽子かぶってるみたい!」
子どもの発想って本当に素敵ですね。
そして、出てきた芽をよしよしと撫でてあげる優しい姿も見られました。
この日、何度も「大きくな~れ」と言いながら水をやってくれた子どもの心が温かく、植物に対する思いやりや生長を楽しみにする気持ちが育まれていることに感動しました。
何度となく、野菜や花の種蒔きや、苗植えを体験してきた子どもたち。
これまで「お野菜やお花も、のどが渇いたよって言ってるからお水あげようね」「みんながお世話してくれたからおいしい野菜ができたね」と繰り返し伝えてきました。その中で自然と芽生えてきた植物に対する思いやりの気持ちは、実際に経験をしたからこそ育まれたことだと思います。
そして、また、自分が関わったことで野菜やお花が育った、自分の行動により「貢献できた」という充実感を持つことにつながったと思います。
野菜の生長と子どもたちの成長。その関係性の深さを大切にし、今後も菜園活動を行っていきたいと思います。
井口