まだ暑さが残る去年の9月に、キャベツと白菜の苗植えをしました。園庭に行くと毎日のように水をあげてくれたり、大きくなったかな~と観察したりしていました。日に日に大きくなる葉っぱに興味を持ち、「早くできないかな~」と、そんな声が聞こえてきそうでした。


そして今年の1月、とても立派に生長したキャベツと白菜の収穫の時期を迎えました。保育士が根の部分に切り込みを入れて取りやすくし、みんなで収穫しました。「うんとこしょ!」と力いっぱい頑張って引っ張っていました。


「わぁ~おっきい~!」「おもたいよ~」

収穫したキャベツと白菜は、子どもたちにもお手伝いしてもらい、周りの汚れた葉を取り、土を落としました。その後、洗って新聞紙に包み冷蔵庫に保存しました。

後日、キャベツと白菜に触れてみることにしました。
まずは、キャベツです。丸々と大きく育ったキャベツを触ってみました。
「つるつるしているね」「おおきなボールみたい!」

「おもたくなんかないぞー!」

「冬キャベツには栄養がたっぷり含まれているから、食べると元気いっぱいになり、お通じも良くなってお肌も綺麗になるよ。」とお話しました。子どもたちは興味を持ってしっかりお話を聞いていました。

その後は、指先を使って小さくちぎってみたり、匂いをかいでみたりしました。ちぎっていくと、キャベツの匂いがじんわり漂ってきていました。


ちぎったキャベツを並べてみたり、手でクシャとつぶしてみたり・・・ キャベツの音を感じている子どももいました。


そして、保育士が子どもたちの前で、キャベツをボウルに入れて、レンジで加熱しました。加熱中も、出来上がるのをワクワクしながら待ちました。「チンっ!」と、出来上がったキャベツのラップを取ると、湯気が出て「わぁ~!」と歓声があがりました。ごま油とポン酢でシンプルに味付けをしていただきました。

「うんうん!おいしい!」「おかわりもしたいな~」


「おいしい!まいにち、たべたいな~」

続いては、白菜です。キャベツと同様に、一人ずつ白菜を持ってみました。乳児は、自分たちよりも大きな白菜に興味津々な表情でした。


小さくちぎったり、キャベツとは違った音を確かめたり、お友達に教えてあげる姿もありました。

白菜に穴を発見!「なにがみえるかな~?」

白菜を食べると、どんな良いことがあるのか、栄養のお話も聞きました。そして、白菜を使ってピザを作りました。保育士が餃子の皮に、マヨネーズと醤油のソースを塗り、あとは子どもたちでクッキングです。白菜とチーズを自分たちでトッピングしました。
「なにができるのかな~、どれをのせようかな~」

「こぼさないように…」「こっちは、チーズをおおめにしよう」


トッピングが終わると、オーブンで焼いて、子どもたちの大好きなピザが完成です。「いい匂いがしてきた~!おいしそ~う!」と子どもたちの声が聞こえてきました。

自分たちで作ったピザは、「おいしい!」と、黙々と食べる子どもたちでした。





冬キャベツと白菜、どちらも今が旬の野菜です。苗から育てて収獲した旬の野菜は、その季節によって食べる意味や効果は違います。子どもたちにも、旬の野菜があることや、食べるといろいろな効果があることを、一緒に育てていきながら伝えてきました。食を通じて、素材に目を向け、素材に関わり、素材を調理することに関心を持つ力を養っています。
元気の木保育室の子どもたちは、とても良い環境に恵まれ、食を通じてたくさんの経験をしています。これからもたくさんの実体験を通して、食べることの大切さを感じてもらいたいと思っています。
定久